論賛(読み)ろんさん

精選版 日本国語大辞典 「論賛」の意味・読み・例文・類語

ろん‐さん【論賛】

〘名〙
① 人の業績を論じたたえること。また、ある対象のすばらしさを論じたたえること。
連環記(1940)〈幸田露伴〉「専ら香事を論賛(ロンサン)したものは、天香伝が最初であって」
史伝を記述した末に、記述者が加えた史実に対する論評司馬遷が「史記」で「太史公曰」として自分の意見を記したのを、のちの史書がならったもの。
童子問(1707)下「其所著論賛、膚浅冗雑、無観者」 〔史通‐内篇論賛〕

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デジタル大辞泉 「論賛」の意味・読み・例文・類語

ろん‐さん【論賛】

[名](スル)
人の徳行や業績などを論じたたえること。
史伝の終わりに著者が書き記した史実に対する論評。
[類語]褒めるたたえるでるよみする褒めたたえる賞する称する賛する持てはや持ち上げる称賛する称美する称揚する推賞する嘉賞かしょうする絶賛する激賞する礼賛する賛美する喝采するちやほやする甘やかす褒め立てる褒め上げる褒めそやす褒めちぎるおだてる・おだて上げる・べた褒めしょうする称嘆する褒賞する褒誉する嘆称する賛嘆する三嘆する詠嘆する感嘆する感服する拍手喝采する

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普及版 字通 「論賛」の読み・字形・画数・意味

【論賛】ろんさん

伝記評論

字通「論」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の論賛の言及

【賛】より

…独立して書かれる場合も,《文選》所収の賛のように長い散文の序を伴うことが多い。また紀伝体の史書の各巻末で述べられる史家の批評を,賛あるいは論賛と呼ぶ。散文の部分と韻文の部分から成ることが多いが,《後漢書》等のごとく韻文のみを指して賛と称するものもある。…

※「論賛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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