象眼・象嵌(読み)ぞうがん

精選版 日本国語大辞典 「象眼・象嵌」の意味・読み・例文・類語

ぞう‐がん ザウ‥【象眼・象嵌】

〘名〙
① 布または紙に細かい泥画を施したもの。ぞうがに。ぞうが。
※枕(10C終)二七八「地ずりのからのうす物に、ざうがんかさねたる御裳など奉りて」
※浜松中納言(11C中)一「すわうの裾濃のざうがんの几帳ひとへうちあげて」 〔佩楚軒客談〕
② (━する) 金属・陶磁・木材などの面に模様をきざんで、金・銀・貝などをはめこむこと。また、その細工や技術。
※易林本節用集(1597)「象眼 ザウガン 胡銅交金」
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉二「日本にて鑲嵌(ゾウガン)の工は、いかなる秘術ありて之をなすや」
③ (━する) 印刷で、鉛版の一部を切りぬき、他の活字をはめこんで訂正すること。〔赤えんぴつ(1956)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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