負荷時タップ切換変圧器(読み)ふかじタップきりかえへんあつき(英語表記)load-ratio control transformer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「負荷時タップ切換変圧器」の意味・わかりやすい解説

負荷時タップ切換変圧器
ふかじタップきりかえへんあつき
load-ratio control transformer

電圧を調整する場合に,負荷状態のままでタップを切換えることによって,電源電圧や負荷の変動に基づく二次電圧の変化を補償することのできる変圧器をいう。電力用変圧器では,標準公称電圧を基準にしてその 85~115%の間を5%ごとにタップを設ける。負荷時にタップを切換えるためには,切換時にタップ間に流れる電流を安全な値に制限するためにリアクトルまたは抵抗を挿入する。現在では二次変電所用変圧器には負荷時タップ切換変圧器が一部で標準として使用されている。

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世界大百科事典(旧版)内の負荷時タップ切換変圧器の言及

【電圧調整器】より

…図2のように変圧器コイルの一部に口出し線(タップ)を設け,このタップの位置を負荷時,すなわち通電流状態で切換えのできる装置で切り換え,変圧比を変えることで負荷側の電圧を調整している。この種の変圧器を負荷時タップ切換変圧器といっている。また,線路に直列に変圧器を挿入し,この励磁用の変圧器のタップを負荷時に切り換え,電圧を調整する方法もあり,これは負荷時電圧調整変圧器といっている(図3)。…

※「負荷時タップ切換変圧器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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