貪吝（読み）どんりん

精選版 日本国語大辞典

どん‐りん【貪吝】

〘名〙 (形動) 物をむさぼり、しかも、過度に物惜しみすること。欲深く、けちなこと。また、そのさま。たんりん。

※小説神髄（1885‐86）〈坪内逍遙〉上「美術は、〈略〉気格高尚なるが故に貪吝(ドンリン)刻薄の状を伏す」 〔後漢書‐光武十王伝・任城孝王尚〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

どん‐りん【貪^×吝】

［名・形動］欲が深くてけちなこと。また、そのさま。たんりん。
「彼の―なる欲を忘れ」〈逍遥・小説神髄〉

たん‐りん【^▽貪^×吝】

欲が深くて、けちなこと。
「―奢侈誹謗の類は何れも不徳の著しきものなれども」〈福沢・学問のすゝめ〉

出典　小学館

普及版 字通

【貪吝】たんりん

多欲でけち。〔世説新語、言語注に引く続晋陽秋〕殷仲、性甚だ貪吝、多く賄賂(わいろ)をめ、家に千金を累ぬるも、常に足らざるが(ごと)し。

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出典　平凡社「普及版 字通」