賀茂県主(読み)かものあがたぬし

世界大百科事典(旧版)内の賀茂県主の言及

【賀茂伝説】より

…長ずるに及び7日7夜の宴を張り,タケツノミがこの子に〈汝が父と思はむ人に此の酒を飲ましめよ〉と言ったところ酒杯をささげて天に向かって祭りをなし,屋根を突き破って昇天した。これが上賀茂社に祭る賀茂別雷(かもわけいかずち)命であり,下鴨社にはタマヨリヒメとタケツノミをまつり,社家の賀茂県主(あがたぬし)氏はタマヨリヒコの後裔だという。この伝説は賀茂神社の御阿礼(みあれ)神事と関連する。…

【八咫烏】より

…記紀の神武天皇東征譚にあらわれる鳥。神武天皇の軍が熊野,吉野を越えて大和へ入ろうとするとき,ヤタガラスが天照大神(《古事記》では高木大神)の命で派遣され,先導をつとめたとされる。また大和の土豪兄猾(えうかし)・弟猾(おとうかし)平定のさいはこの烏が使者に立っている。ヤタガラスは山城の鴨(賀茂)県主(かものあがたぬし)の先祖とされている(《日本書紀》《古語拾遺》)。同氏は主殿の職を世襲したが,その職掌のうちには〈車駕行幸供奉〉(《延喜式》),大嘗祭における〈秉燭照路〉(《北山抄》)ということがあり,神話と祭式の対応関係を示すものと考えられる。…

※「賀茂県主」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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