赤化(読み)セッカ

デジタル大辞泉 「赤化」の意味・読み・例文・類語

せっ‐か〔セキクワ〕【赤化】

[名](スル)《「赤」はプロレタリア革命旗色共産主義思想機構を認め、受け入れること。また、その思想に染まること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「赤化」の意味・読み・例文・類語

せっ‐か セキクヮ【赤化】

〘名〙
① 赤くなること。赤くすること。
② (赤旗旗印とするところから) 共産主義化すること。共産主義的な思想・政策・社会機構などを認めたり、それを推進する運動をしたりすること。
※東京日日新聞‐大正九年(1920)二月八日「市中は全く赤化し各機関の家屋軍人の胸に小銃の筒先に大砲砲身に至る迄赤布を見ざるなし」
※ある偽作家の生涯(1951)〈井上靖〉「これから又百姓が搾られる時代になるんだと、幾分時局柄赤化してゐるやうな口調で、その青年は語った」
[語誌](1)ロシア革命(一九一七)後、欧米を中心に革命の影響を警戒する各国シベリア出兵を行ない革命軍と対峙する頃から、新聞には「赤化」の語が見られるようになる。
(2)一九二〇年代に入ると欧米ではレッドパージが始まり、日本政府も、社会主義者はもとより、無政府主義者、労働運動家などにも弾圧を加えた。
(3)第二次大戦後も朝鮮戦争直前にGHQによる大掛かりなレッドパージが行なわれ、ここでも「赤化」や「赤」の語が使用された。

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