赤威（読み）あかおどし

精選版 日本国語大辞典

あか‐おどし ‥をどし【赤威】

〘名〙 鎧の威の一種。赤色の糸または革でつづった威で、緋威(ひおどし)に比べて、やや黒みがかっている。特に、糸でつづったものを「赤糸威」、革でつづったものを「赤革威」と呼ぶ。

※古事談（1212‐15頃）四「于_レ赤をどしの冑(かぶと)きて、乗_二蘆毛馬_一之者」

[語誌]緋威・紅(くれない)威・赤威は、中世にはそれぞれ区別されていた。緋威は茜草に米・灰を、または紫草を加えたもの、紅威は紅花、赤威は茜草と櫨(はじ)に灰汁を加えたものと、それぞれ染色材料が異なり、色の違いがはっきりしていた。〔甲組類鑑（１８Ｃ後か）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

あか‐おどし〔‐をどし〕【赤^▽威】

鎧よろいの威の一。赤色の糸または革を用いた威。

出典　小学館