赫居世(読み)カクキョセイ(英語表記)Hyǒk-kǒ-se

デジタル大辞泉 「赫居世」の意味・読み・例文・類語

かく‐きょせい【赫居世】

伝説上の新羅しらぎ始祖。「三国史記」によれば、在位は前57~前4。姓は朴。名の赫居世は光明王の意味

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精選版 日本国語大辞典 「赫居世」の意味・読み・例文・類語

かく‐きょせい【赫居世】

朝鮮、新羅王朝の始祖。姓は朴氏。前一世紀の半ば慶州盆地の六氏族の王に推され、斯盧国を建てたと伝えられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「赫居世」の意味・わかりやすい解説

赫居世 (かくきょせい)
Hyǒk-kǒ-se

朝鮮古代の新羅始祖王名。別名は赫居世居西干,赫居世王,閼智(あつち)。姓の朴氏は後世付加。赫居世居西干は,光かがやく王の意味で,民間伝承に多く用いられる閼智は穀霊を意味する。赫居世は天から降臨するが,水神の王后閼英(あつえい)をえて,はじめて天候と土地との結合する農耕神話=建国神話が完成する。新羅六村の村長は王都周辺の名山に,赫居世は山麓の蘿井付近に降臨した。これは新羅王権の弱さを示す開国神話といえる。
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世界大百科事典(旧版)内の赫居世の言及

【朝鮮神話】より

…彼は朱蒙(弓をよく射る人)とよばれ,その後種々の試練と苦難を克服して南走し,高句麗を建国した。(3)新羅の朴赫居世神話 新羅六村の人々が閼川(あつせん)の岸辺に集まって会議をしていると,楊山の麓の林の中に光と共に白馬と大卵が天降り,卵の中から神童が生まれた。彼は赫居世(かくきよせい)(光り輝く君)と名づけられ新羅の始祖王となった。…

【ヒョウタン(瓢簞)】より

…わら屋根にずんぐりしたパクが転がっている光景は,朝鮮の秋の風物詩であった。新羅王朝の始祖赫居世(かくきよせい)はパクのような大卵から生まれたと伝えられ,のちに朴という姓がつけられたとされる(《三国史記》)。朴姓は朝鮮では金姓などと並ぶ大姓になっている。…

※「赫居世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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