足が付く(読み)あしがつく

精選版 日本国語大辞典 「足が付く」の意味・読み・例文・類語

あし【足】 が 付(つ)

① お尋ね者や逃亡者の足どりがわかる。
歌舞伎・恋飛脚大和往来(1757)大切「鹿蔵源助、どうぢゃ、足が附いたか」
② 足を踏み入れる。
※歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)八幕「よもやおれが此江戸へ、足の付たといふ事は、誰れもしるまいと思ったら」
③ 隠したことが現われる。その事物により犯罪事実が証明されるいとぐちとなる。
※歌舞伎・伊勢音頭恋寝刃(1796)三幕「いやいやそれでは詮議の足がつく」
④ たちのよくない情夫ができる。ひもが付く。虫が付く。
黄表紙・四天王大通仕立(1782)「皆てんでんに足のつきさうな神子(みこ)めらを呼び、〈略〉面白をかしく遊びけり」
利息がつく。
※雑俳・柳多留‐一一四(1831)「足の付く金は百足で無い小判」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「足が付く」の意味・読み・例文・類語

あし・く

犯人身元や逃亡者の行方がわかる。犯罪事実が明らかになる。「残された指紋から―・く」
たちのよくない情夫ができる。
「げい子にゃ又しても―・く」〈滑・膝栗毛・八〉
[類語]ばれる露見発覚露呈表立つ現れる馬脚をあらわす尻尾を出す尻が割れるめっきが剝げるぼろを出す化けの皮をあらわす化けの皮を剝がす地金を出す漏洩ろうえい漏れる漏洩ろうせつ筒抜け・漏れ出る・漏らす漏出リークばらす暴露暴くすっぱ抜くさらけ出す・暴き出す・暴き立てる白日の下に晒す発表公表披露公開露出裸出丸出しむき出しあらわあからさま露骨

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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