路・道(読み)じ

精選版 日本国語大辞典 「路・道」の意味・読み・例文・類語

【路・道】

語素〙 (「みち」の意の「ち」が連濁音化したもの)
① 「みち」の意を表わす。「長道(ながじ)」「山道(やまじ)
地名に付けて、その地方への、また、その地方を通過する道を表わす。転じて、その地方をもいう。
万葉(8C後)五・八六七「君が行きけ長くなりぬ奈良遅(ヂ)なる山斎(しま)木立ちも神(かむ)さびにけり」
日数について、それだけかかる道のりであることを示す。
太平記(14C後)三八二日路(ヂ)を隔てたる敵に恐て」

ち【路・道】

〘語素〙 みち、道路の意。地名の下に付く時には、そこへ行く道、その地域を通っている道、その付近などを意味する。この場合、多く連濁で「ぢ」となる。→路(じ)
古事記(712)下・歌謡大坂に 遇ふや嬢子(をとめ)を 道問へば 直(ただ)には告らず 当芸麻(たぎま)(チ)を告(の)る」
[補注]「みち」は、この「ち」に接頭語「み」の付いてできた語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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