踏破(読み)ふみやぶる

精選版 日本国語大辞典 「踏破」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐やぶ・る【踏破】

〘他ラ五(四)〙
① 踏んで破る。踏んでこわす。蹴やぶる。また、ぶちこわしにする。〔日葡辞書(1603‐04)〕
四河入海(17C前)一五「今夜くゎっと衣のうらをふみやふりた程に」
② (「踏破(とうは)」の訓読み) 困難な道や遠い行程を歩きぬく。山野などを跋渉(ばっしょう)する。
唱歌箱根八里(1901)〈鳥居忱〉「猟銃肩に草鞋がけ 八里の岩ね踏み破(ヤブ)る」
③ (比喩的に) 困難や障害をのりこえる。超越する。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉後「何故断然旧き習慣を踏み破るの決心が着かなかったのだ」

とう‐は タフ‥【踏破・蹈タウ破】

〘名〙 踏みつけてこわすこと。転じて、困難な道、遠い行程などを歩きぬくこと。広い地域を縦横に歩きまわること。跋渉。
文華秀麗集(818)上・春日嵯峨山院、探得遅字〈嵯峨天皇〉「莓苔踏破経年髪」
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉矮人巨人「日に千里山河を踏破するを見る者」 〔景徳伝燈録

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デジタル大辞泉 「踏破」の意味・読み・例文・類語

とう‐は〔タフ‐〕【踏破】

[名](スル)困難な道や長い道のりを歩き通すこと。「山岳地帯を踏破する」

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普及版 字通 「踏破」の読み・字形・画数・意味

【踏破】とう(たふ)は

歩きまわる。ふみ破る。宋・黄庭堅〔子瞻(軾)去歳春夏、延英に侍立す。~次韻四首、一〕詩 江沙踏破す、(せいけい)の底 却(かへ)つて絲(しこう)を結んで、禁に侍す

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