蹴返(読み)けかえす

精選版 日本国語大辞典 「蹴返」の意味・読み・例文・類語

け‐かえ・す ‥かへす【蹴返】

〘他サ五(四)〙
① 蹴ってもとにかえす。蹴りかえす。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
② 蹴ってひっくりかえす。〔日葡辞書(1603‐04)〕
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉初「あしもとのさらはちをけかへしふみづけ」
③ 再び蹴る。
④ 蹴られたしかえしに、蹴った相手を蹴る。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ 歩く時などに、着物の裾をはねかえす。
初恋(1889)〈嵯峨之屋御室〉「其飄へるふりの袂、其蹴返(ケカヘ)す衣(きぬ)の褄」
相撲で、けかえしの技をかける。

け‐かえし ‥かへし【蹴返】

〘名〙
① 蹴りかえすこと。
② 歩く時などに、着物の裾がひるがえって開くこと。
浮世草子西鶴置土産(1693)二「皆むらさきのぼうし、そろふたりや手拍子腰つきに気をとられ、けかへし、はねづま、引足のうるはしく」
③ 相撲のきまり手の一つ。突き押し合いの時に相手のくるぶしあたりを蹴りながら手ではたき込む技。
④ 取引市場で、下がった相場が元にもどることをいう。〔取引所用語字彙(1917)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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