身共(読み)ミドモ

デジタル大辞泉 「身共」の意味・読み・例文・類語

み‐ども【身共】

[代]一人称人代名詞。われ。わたし。対等、またはそれ以下の者に対して改まった感じで用いる。
「―がよい所へやってしんぜう」〈虎清狂・猿座頭
[類語]わたくしわたしあたくしあたしあたいあっしわらわあちき自分おれ俺等おいらおらわし当方此方こちらこっちこちとら吾人ごじん我がはい手前てめえ・愚輩・拙者それがし不肖ふしょう小生愚生迂生うせい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「身共」の意味・読み・例文・類語

み‐ども【身共】

〘代名〙 (自称代名詞の「み(身)」に接尾語「ども」が付いたもの。「ども」が付いても単数として使われる) 自称目下に対する尊大な言い方「身(み)」に比べ、同輩または目下の者に対してあらたまった感じで用いる。本来男子用語であるが、女子も用いた。
(イ) 男子が用いる場合。本来武士階級の用語であるが、町人も用いた。
謡曲夜討曾我(1480頃)「みどもは手足が震うてならぬほどに、近頃慮外なれども帯をしてくれさしめ」
(ロ) 女子が用いる場合。男っぽい、乱暴な感じで用いた。
※虎明本狂言・乳切木(室町末‐近世初)「某一人はなるまひほどに、おんでもなひ事身共もゆく」

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