身心脱落(読み)しんしんだつらく

精選版 日本国語大辞典 「身心脱落」の意味・読み・例文・類語

しんしん‐だつらく【身心脱落】

〘名〙 仏語身心本来の姿にたちもどること。
正法眼蔵(1231‐53)弁道話「ただし打坐して身心脱落することをえよ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の身心脱落の言及

【救い】より

…ところが,このような潮流に対して,とりわけ解脱宗教的特徴を強く示したのが,たとえば空海と道元によって代表される宗教経験であった。空海によって説かれた〈即身成仏〉(その身そのままで仏になること)と,道元によって主張された〈身心脱落〉(心とからだが透明な融合体――仏――になること)の境地こそは,〈解脱〉の特質を端的に示す身心統御の状態であるといえよう。 以上のことからわかるように,平安時代の日本仏教界の趨勢を,教団史的観点からではなく宗教経験の類型的把握という観点から見直してみるとき,密教における解脱型(空海)に対して,浄土教における救済型(源信)を対照させることができるであろう。…

※「身心脱落」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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