車いすラグビー(読み)くるまいすラグビー(英語表記)wheelchair rugby

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「車いすラグビー」の意味・わかりやすい解説

車いすラグビー
くるまいすラグビー
wheelchair rugby

上肢・下肢ともに障害のある 4人編成の 2チームが,競技車椅子に乗って対戦する球技。車椅子スポーツのなかで唯一選手同士のタックル(ぶつかり合い)が認められているところに,ラグビーの名の由来がある。バスケットボールと同じ大きさの 28m×15mのコートを使用。車椅子に乗った選手がボール前方に運び,車輪がコート端のラインを通過すると 1トライ(1得点)となり,合計得点を競う。4ピリオドを戦い,1ピリオドは 8分間。選手は障害の程度や状態に応じて 0.5点から 3.5点まで 0.5点刻みの持ち点で 7段階にクラス分けされ,コートでプレーする 4選手の持ち点の合計は 8.0点以下としなければならない。競技は男女混合で,女子選手が 1人入った場合,選手持ち点から 0.5点が引かれる。車椅子後方への危険なタックルなどの反則をした選手は,1分間もしくは相手チームが 1トライあげるまでペナルティボックスで待機しなくてはならない。競技用車椅子には機動力のある攻撃型と守備型の 2種類があり,守備型には敵の車椅子の動きを抑えるためのバンパーが取り付けられている。激しいぶつかり合いがこの競技の最大の見どころで,パラリンピック競技大会では 2000年シドニー大会から正式競技となった。

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