軍持(読み)グンジ

デジタル大辞泉 「軍持」の意味・読み・例文・類語

ぐんじ〔グンヂ〕【軍持】

《〈梵〉kuṇḍikāの音写仏語僧尼の所持する十八物の一。水瓶すいびょう。転じて、花瓶などのかめをいう。

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精選版 日本国語大辞典 「軍持」の意味・読み・例文・類語

ぐんじ グンヂ【軍持】

〘名〙 (kuṇḍikā の音訳) 仏語。僧尼の所持する十八物の一つ観音など諸尊が持つ水がめ。十一面観音などは、これを本誓の象徴とする。転じて、花瓶など、瓶(かめ)をいう。
太平記(14C後)三七「寒梅樹折て、軍持に上れば、一段清香、人の心を感ぜしむ」 〔賈島‐訪鑒玄師姪詩〕

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世界大百科事典(旧版)内の軍持の言及

【瓶】より

…多く陶磁器,金属などで作られるが,形状,使用目的などによってさまざまな種類がある。仏教では,軍持(ぐんじ)(クンディカーkuṇḍikā)と迦羅奢(カラシャkalaśa)の二つに大別する。前者はおもに飲料水などを入れるための水瓶(すいびよう)で,大乗仏教では出家者の所有すべきたいせつな持物(〈十八物(じゆうはちもつ)〉)の一つとされた。…

※「軍持」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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