転落(読み)ころがりおちる

精選版 日本国語大辞典 「転落」の意味・読み・例文・類語

ころがり‐お・ちる【転落】

〘自タ上一〙 ころがりお・つ 〘自タ上二〙
① ころがって下へ落ちる。回転しながら落ちる。ころび落ちる。ころげ落ちる。
滑稽本・七偏人(1857‐63)二「中段足踏はづし、どたどたどったり、真仰向(まあふむけ)に転(コロガ)りおち」
② 高い地位から一気に転落する。ころげ落ちる。「チャンピオンの座から転がり落ちる」

ころび‐お・ちる【転落】

〘自タ上一〙 ころびお・つ 〘自タ上二〙 =ころがりおちる(転落)
徒然草(1331頃)二一三「御前火炉に火をおく時は〈略〉ころびおちぬやうに、心得て炭をつむべきなり」

ころげ‐お・ちる【転落】

〘自タ上一〙 ころげお・つ 〘自タ上二〙 =ころがりおちる(転落)
※滑稽本・田舎草紙(1804)四「おびのあいだより、小銭百ばかりころげおちたるをひろい」

こけ‐お・つ【転落】

〘自タ上二〙 ころげ落ちる。ころび落ちる。
※天草本平家(1592)三「ソバナ タニ エ coqe(コケ) votçuru(ヲツル) トコロデ」

まろび‐お・ちる【転落】

〘自タ上一〙 まろびお・つ 〘自タ上二〙 ころがって落ちる。ころげ落ちる。
※観智院本三宝絵(984)上「加久許の事に痛み迷て心弱はく丸ひ落つるぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「転落」の意味・読み・例文・類語

てん‐らく【転落/×顛落】

[名](スル)
ころげ落ちること。「岩場から―する」「―死」
上位から下位に一挙に落ちること。急激に落ちぶれること。「―の一途をたどる」「幕下に―する」
堕落すること。身をもちくずすこと。「悪の道に―する」
[類語](1落下墜落落ちる落ち込む陥る落っこちる下がる沈む下降する降下する沈下する低下する低落する下落する落馬する落輪する脱輪する失墜する滑落する崩落する滑り落ちる転げ落ちる崩れ落ちる零れ落ちる零れる/(3落ちぶれる没落零落凋落ちょうらく落魄らくはくうらぶれる成り下がる淪落堕落末路斜陽地に落ちる成れの果て見る影もない末期的衰残弱体化衰弱衰微衰退頓挫衰え減退後退退潮朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末廃れる衰える寂れる落ち目下火尻すぼみ廃退下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「転落」の読み・字形・画数・意味

【転落】てんらく

転下する。

字通「転」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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