輪積み(読み)わづみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「輪積み」の意味・わかりやすい解説

輪積み
わづみ

土器陶器などの製作法の一種粘土の帯を積重ねて形づくる方法轆轤 (ろくろ) が使用されるまでは,最も普通に行われた土器製作法である。巻上げとともに,粘土紐を使うことから「紐作り」と総称される。

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世界大百科事典(旧版)内の輪積みの言及

【土器】より

…ろくろを使うと,回転運動の遠心力を利用して,粘土塊から器の形を挽(ひ)き出すことができる。ろくろを使わない土器作りには,(1)粘土塊の中央に指でくぼみを作り,しだいに周囲の壁を薄くして器の形に仕上げる〈手捏ね(てづくね)〉,(2)粘土紐,あるいはそれを平らにした粘土帯を環状(輪積み),螺旋(らせん)状(巻上げ)に積み重ねて器の形を作る〈紐作り〉,(3)既成の土器の下半部や籠あるいは専用の型を用意し,その内側に粘土を押しつけて器の形を作る〈型起し(型作り)〉の方法がある。紐作りでは,木の葉,網代(あじろ),布,板などを下敷にしたり,回転可能な台(回転台)上で作業したりして,製作中の土器の向きを変えることが多い。…

※「輪積み」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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