輸入(読み)ゆにゅう

精選版 日本国語大辞典 「輸入」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐にゅう ‥ニフ【輸入】

〘名〙 (「ゆ」は「輸」の慣用音正音は「しゅ」)
① 運び入れること。
※育児読本(1931)〈田村均〉四六幼稚園百日咳に感染して家庭に輸入(ユニフ)し」 〔史記‐李牧伝〕
外国から品物を買い入れること。⇔輸出。また、外国の思想制度などを取り入れること。〔和英語林集成初版)(1867)〕
青年(1910‐11)〈森鴎外〉七「日本人は色々な主義、色々なイスムを輸入(ユニフ)して来て」

しゅ‐にゅう ‥ニフ【輸入】

〘名〙 (「しゅ」は「輸」の正音。「ゆ」は慣用音) =ゆにゅう(輸入)〔布令必用新撰字引(1869)〕
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸緒言「憲法々律にても、之を其国に輸入(シュニフ)して風俗人情に適当せざるときは」

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デジタル大辞泉 「輸入」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐にゅう〔‐ニフ〕【輸入】

[名](スル)
外国の産物技術などを自国に取り入れること。特に、外国の商品を自国へ買い入れること。「木材輸入する」「並行輸入」⇔輸出
運び入れること。「輸入麻疹はしか
[類語]移入

しゅ‐にゅう〔‐ニフ〕【輸入】

[名](スル)ゆにゅう(輸入)」に同じ。
武器を―する」〈鉄腸南洋の大波瀾〉

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普及版 字通 「輸入」の読み・字形・画数・意味

【輸入】ゆにゆう(にふ)

運び入れる。〔史記、廉頗相如伝〕李牧は趙の北邊の良將なり。常に代の鴈門に居り、匈奴に備ふ。宜を以てを置き、市の租は皆(幕)府に入し、士卒の費と爲す。

字通「輸」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「輸入」の意味・わかりやすい解説

輸入
ゆにゅう
import

外国で生産された商品を国内消費のために購入すること。輸入によって、自国の生産活動に不可欠な原材料や国民生活のための必需品を確保し、国民経済の安定した発展・運営を図る。しかし、輸入は外貨の流出を伴い、また国民生活・国内産業への影響が大きいため、政府により規制・管理されがちである。

[秋山憲治]

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世界大百科事典(旧版)内の輸入の言及

【貿易】より

…一般に国と国との間の商業取引をいう。ふつう商品の輸出および輸入からなるが,最近は運輸・旅客サービスだけでなく,電気通信サービス,金融・保険サービスや技術・情報サービス等も国境を越えて取引されるようになり,こうしたサービス貿易が注目されてきている。 もっとも国の概念が成立する前から,中国や地中海の文明圏を中心に,各地域の特産品を交換し合う交易は始まっていた。…

※「輸入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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