辻将曹(読み)つじしょうそう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「辻将曹」の意味・わかりやすい解説

辻将曹
つじしょうそう
(1823―1894)

幕末維新期の政治家。諱(いみな)は維岳(いがく)。芸州藩上士の家に生まれる。ペリー来航を機に家老浅野遠江(あさのとおとうみ)ら改革派と藩政刷新を図るが失敗。浅野長訓(あさのながみち)襲封後は改革派が台頭、1862年(文久2)年寄役となって藩政改革にあたり、2年後年寄上座となる。第二次征長の際、長州藩への寛大な処分を主張、幕府から謹慎を命ぜられた。1867年(慶応3)秋冬の間、薩長芸三藩同盟締結、大政奉還建白の衝にあたり、小御所(こごしょ)会議で紛糾したときは後藤象二郎(ごとうしょうじろう)を説得して王政復古を成就させた。同年12月参与、翌年内国事務判事、さらに大津県知事に任ぜられた。1869年(明治2)功により永世禄(えいせいろく)400石を賜る。1890年元老院議官に任ぜられ、男爵を授けられる。墓は広島市の誓願寺

[頼 祺一]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「辻将曹」の解説

辻将曹 つじ-しょうそう

辻維岳(つじ-いがく)

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