近代詩(読み)きんだいし

精選版 日本国語大辞典 「近代詩」の意味・読み・例文・類語

きんだい‐し【近代詩】

〘名〙 明治時代にはいって、それまでの和歌俳句漢詩文伝統から脱し、ヨーロッパ詩体やその精神にならって、新しい時代の人間思想感情などを歌った詩。広くは新体詩以後、狭くは文語自由詩以後、または口語自由詩以後をさす。

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デジタル大辞泉 「近代詩」の意味・読み・例文・類語

きんだい‐し【近代詩】

明治以降、漢詩や和歌・俳句のような伝統的な詩形から脱し、ヨーロッパの詩や精神にならって、新しい思想・感情を自由な形式で表現した詩。新体詩に始まり、象徴詩を経て口語自由詩へと発展した。

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改訂新版 世界大百科事典 「近代詩」の意味・わかりやすい解説

近代詩 (きんだいし)

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世界大百科事典(旧版)内の近代詩の言及

【詩】より

…とりわけ日本語で〈詩〉といった場合には事情が複雑である。詩という呼称はもともと中国の文芸上の一様式をさすものであり,江戸時代までは詩といえばいわゆる漢詩をさしていたが,明治以降,西欧文芸におけるポエトリーpoetry(英語)またはポエジーpoésie(フランス語)の理念が導入された結果,現在では,詩といえば狭義には文芸の一部門としての新体詩およびそれ以後の近代詩,現代詩をさしながら,広義には言語芸術のうちで散文に対立する韻文芸術の総体を包括的にさすこともある言葉となった。しかし日本固有の韻文芸術は伝統的に詩とは呼ばれず,歌や句といった別種の呼称を現在でも守っているから,狭義の詩はしばしば短歌や俳句や歌謡と並ぶ表現様式の一つとして扱われる一方,広義の詩を言いあらわすためには便宜的に〈詩歌〉という言葉が使われたりする。…

【文学】より

…このように近代の散文とくに小説は科学の強い影響をうけたが,そのことは文学が科学に浸透しつくされたという意味ではもちろんない。かえってこの風潮に反発する動きを一方には生み出したのであって,その代表が近代詩である。 散文が科学を志向するように,近代詩は音楽をモデルとし,あたうかぎり純粋な芸術たろうとする。…

※「近代詩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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