近習番(読み)キンジュバン

デジタル大辞泉 「近習番」の意味・読み・例文・類語

きんじゅ‐ばん【近習番】

鎌倉幕府職名順番を定めて将軍伺候しこうする役。
新番しんばん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「近習番」の意味・読み・例文・類語

きんじゅ‐ばん【近習番】

〘名〙
① 鎌倉・室町幕府の職名。順番を定めて将軍のそば近く仕える役。
吾妻鏡‐貞応二年(1223)一〇月一三日「為駿河守奉行、撰候近近之仁、被結番、号之近習番
江戸幕府の職名。新番の別称。将軍の外出警護にあたり、平常時計の間に詰めて警備にあたる。
泰平年表‐寛永二〇年(1643)八月七日「初而新御番四組を置る〈始御近習番と唱〉」
③ 徳川五代将軍綱吉のときの役職。中奥に詰めて警備にあたる。奥詰。〔吏徴(1845)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の近習番の言及

【近習】より

…平安時代の朝廷にもこの称呼はみられるが,職制として成立するのは,鎌倉幕府以降の武家においてである。鎌倉幕府では1203年(建仁3)将軍源実朝の元服のときに陪膳役等を務める近習の称がみえ,23年(貞応2)には六番各3人,37年(嘉禎3)には三番各6人の近習番が定められている。その後50年(建長2)には六番編成で各番16人の定員へと,組織の整備・拡大がなされた。…

【新番】より

…五番方の一つ。当初は近習番と称したともいう。土圭間番(とけいのまばん)も別称というが,本来別個のものといえようか。…

※「近習番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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