追物射(読み)オンモノイ

デジタル大辞泉 「追物射」の意味・読み・例文・類語

おんもの‐い【追物射/御物射】

物射ものい

おいもの‐い〔おひもの‐〕【追(い)物射】

騎馬獲物を追って馬上から矢を射ること。転じて、逃げる敵を馬上から射ること。おんものい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「追物射」の意味・読み・例文・類語

おいもの‐い おひもの‥【追物射】

〘名〙 円形馬場に犬や小牛を放して、馬上から響目(ひきめ)の矢で射る遊び。的によって犬追物牛追物などという。転じて、馬上から逃げる敵を射ること。おいもの。おものい。
平家(13C前)六「平家やがて川をわたひて源氏を追物射に射てゆく」

おもの‐い【追物射】

源平盛衰記(14C前)三三「敵を懸け背いてをもの射(イ)にぞ射取りける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の追物射の言及

【犬追物】より

…射手の賞・不賞はその乗法と射法によって決せられた。追物射(おうものい)という語から発した犬追物は古来,獣を追い射る行為をさし,平安期には牛を用いる牛追物が行われた。鎌倉時代になって犬追物が広く武士の武芸鍛練の射芸として愛好されるようになり,鎌倉中期以降形式が整ったが,後世,戦闘法の変化とあいまってしだいに衰退した。…

※「追物射」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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