造宮職(読み)ぞうぐうしき

精選版 日本国語大辞典 「造宮職」の意味・読み・例文・類語

ぞうぐう‐しき ザウグウ‥【造宮職】

〘名〙
① 宮造営のために置かれた役所。初め藤原京造営のために置かれた役所が、大宝元年(七〇一)造宮職となり、和銅元年(七〇八)平城遷都の決定とともに造宮省昇格。延暦一五年(七九六)平安遷都に際して再び置かれたが、同二四年に廃された。大夫・亮・大少進・大少属などの事務官人と多くの技術者が所属した。造宮司
※続日本紀‐大宝二年(702)正月丙子「造宮職献杠谷樹、長八尋〈俗曰比比良木〉」
※寛正造内宮記(古事類苑・神祇五四)「内宮造宮職事、依有直無沙汰改替、被従三位秀忠畢」

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デジタル大辞泉 「造宮職」の意味・読み・例文・類語

ぞうぐう‐しき〔ザウグウ‐〕【造宮職】

古代宮殿などの造営をつかさどった臨時の役所。

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世界大百科事典(旧版)内の造宮職の言及

【造宮省】より

…令外の官司。708年(和銅1)3月13日大伴手拍の造宮卿任命は,造宮職が造宮省へ昇格したことを示す(造宮職の前身は造宮官)。造宮省は平城宮や離宮の造営・修理をつかさどり,782年(延暦1)の廃止まで常置の官司で,長官の官位の最高は従二位であった。…

※「造宮職」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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