連合国宣言(読み)れんごうこくせんげん(英語表記)United Nations Declaration

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「連合国宣言」の意味・わかりやすい解説

連合国宣言
れんごうこくせんげん
United Nations Declaration

1942年1月1日にワシントン D.C.で署名された対枢軸国戦争完遂の決意を表明した連合国 26ヵ国の共同宣言。前年末にワシントン D.C.でアメリカの F.ルーズベルト大統領,イギリスの W.チャーチル首相,ソ連の M. M.リトビノフ大使らが協議のうえ作成した。この宣言はその前文で,前年の大西洋憲章の目的と原則に賛意を表し,また敵国 (枢軸国側) に対する完全な勝利が人類正義のために必要であることを述べたうえ,(1) 三国条約側 (枢軸国側) に対し,連合国各国の軍事的,経済的な全部の資源を使用すること,(2) 敵国と単独休戦または講和を行わないことを誓約した。連合国宣言の署名国は 45年3月1日までに 46ヵ国に達し,この 46ヵ国がサンフランシスコにおける国際連合創設会議への当初招待国となった。なお,この宣言の表題で United Nations (連合国) という語が初めて使われ,のちにそれが国際連合 The United Nationsの名称として選ばれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android