達頼喇嘛(読み)ダライラマ

デジタル大辞泉 「達頼喇嘛」の意味・読み・例文・類語

ダライ‐ラマ(Dalai Lama)

チベット仏教ゲルク派(黄帽派)の教主尊称。この称号は歴代教主の法名がギャムツォ(大海の意。モンゴル語でダライ)で終わることに基づく。「ラマ」はチベット語で師の意。転生者が代々その地位を相続し、観音菩薩化身とされて絶対的信仰を集め、1642年、ダライ=ラマ政権樹立後は、チベットの聖・俗両権を掌握。
[補説]「達頼喇嘛」とも書く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「達頼喇嘛」の意味・読み・例文・類語

ダライ‐ラマ【達頼喇嘛】

〘名〙 (Dalai blama) チベットに君臨したラマ教の教主の呼称。この称号が生まれたのは一五七八年第三世ソナム=ギャムツォの時代で、以後教主は禅定菩薩の化身である活仏とされ、政権をも掌握するにいたった。第六世の時代から清国の干渉を受け、第七世~第一三世はその支配下にあった。特に第一三世トゥプテン=ギャムツォ(一八七六‐一九三三)は、文教政策に努力し、「プトン全書」「チベット大蔵経」や歴代ダライの著述集「スンブム」を刊行したことで知られる。第一四世テンジン=ギャムツォ(一九三六‐)は中華人民共和国政府と対立、一九五九年インドに亡命

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