遠紫外線(読み)エンシガイセン

デジタル大辞泉 「遠紫外線」の意味・読み・例文・類語

えん‐しがいせん〔ヱンシグワイセン〕【遠紫外線】

波長10~200ナノメートル程度の紫外線。大気中の酸素分子や窒素分子に吸収されるため、地表には到達しない。真空状態で伝播することから真空紫外線ともいう。遠紫外光FUV(far ultraviolet)。VUV(vacuum ultraviolet)。→近紫外線極紫外線

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化学辞典 第2版 「遠紫外線」の解説

遠紫外線
エンシガイセン
far ultraviolet rays

可視光線の波長領域は379~750 nm に及ぶ.それより波長の短い10~379 nm の領域を紫外領域という.この領域のうち10~190 nm を遠紫外領域という.この領域の光はシューマン乾板で撮影することができ,110~185 nm までは蛍石プリズムで分光できる.[別用語参照]真空紫外線

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「遠紫外線」の意味・わかりやすい解説

遠紫外線【えんしがいせん】

紫外線

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世界大百科事典(旧版)内の遠紫外線の言及

【紫外線】より

…光のスペクトルでいうと,紫色の外側に相当するのでこの名がある。区分はまちまちであるが,波長が300nmより長い領域を近紫外線,200nmより短い領域を遠紫外線ということもある。紫外線の波長範囲は,光子エネルギーに直すとほぼ3eVから100eVとなるが,このエネルギーは,分子を解離させ化学反応を誘起したり,原子や分子を電離したり,一部の内殻電子を励起したりするのに十分な値である。…

※「遠紫外線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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