遵式(読み)じゅんしき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「遵式」の意味・わかりやすい解説

遵式
じゅんしき
(964―1032)

中国、宋(そう)代、天台宗山家(さんげ)派の僧、浄土教家。慈雲(じうん)遵式、慈雲尊者、天竺懺主(てんじくせんしゅ)ともいう。台州の人。姓は葉氏、字(あざな)は知白(ちはく)。天台宗の義通(ぎつう)(928―988)に師事し、その奥義を究めた。同門の知礼(ちれい)が学解の人といわれるのに対して、徳化(とくげ)の人と敬われた。しばしば天台学を講じ、懺儀(せんぎ)(儀礼)を著し、また浄土往生(おうじょう)の行を修した。天聖(てんしょう)10年10月10日69歳で寂。『天竺別集』3巻、『金園(きんえん)集』3巻、『往生浄土決疑行願(けつぎぎょうがん)二門』1巻など著書は多い。

柴田 泰 2017年2月16日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遵式」の意味・わかりやすい解説

遵式
じゅんしき
Zun-shi

[生]乾徳2(964)
[没]明道1(1032)
中国,北宋の僧。天台宗に属するが,浄土教に独立した傑出者のなかった宋代にあって,浄土教の思想上の重要な人物主著『往生浄土懺儀』『往生浄土決疑行願二門』。

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普及版 字通 「遵式」の読み・字形・画数・意味

【遵式】じゆんしき

法式

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