鄧亜萍(読み)とうあひょう(英語表記)Deng Yaping

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鄧亜萍」の意味・わかりやすい解説

鄧亜萍
とうあひょう
Deng Yaping

[生]1973.2.5. 河南,鄭州
中国の卓球選手。 1989~97年の間に世界選手権大会で6度の優勝を遂げ,オリンピック競技大会では四つの金メダルを獲得した。 1m50cmと小柄ながら,卓球史上最も偉大な選手の一人と評される。5歳で卓球を始め,その4年後には河南省のジュニア選手権大会で優勝。 13歳のとき国内選手権大会で初優勝を成し遂げる。こうした目ざましい成績にもかかわらず,身長が低いことを理由に,当初は中国代表チーム入りを認められなかった。しかしその才能はだれもが認めざるをえず,1988年についに代表入りを果たした。翌 1989年の世界選手権大会では女子ダブルスで優勝,1991年の大会では女子シングルスでも優勝した。 1992年のバルセロナ・オリンピック競技大会では,女子シングルスと女子ダブルスで金メダルを獲得。 1996年のアトランタ・オリンピック競技大会でも,両種目で連続して金メダルに輝いた。さらに 1995年と 1997年の世界選手権大会でも女子シングルスと女子ダブルスで優勝を果たした。 1997年シーズン終了後に現役引退。その後,国際オリンピック委員会 IOC委員を務め,2008年北京オリンピック組織委員会のメンバーにも選ばれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android