鄭氏(読み)ていし(英語表記)Zheng-shi; Trinh-thi

山川 世界史小辞典 改訂新版 「鄭氏」の解説

鄭氏(チンし)
Trinh

ベトナム黎(レー)朝武将莫(マク)氏を倒して黎朝の復興を助けその実権掌握(1592~1786年)。ハノイで王府政治を行ったが,南方では阮(グエン)氏が独自政権を築いた。鄭氏の統治下で北部ベトナムの民族統合と小農村落の自立化が進んだ。西山(タイソン)の乱滅亡

鄭氏(ていし)

鄭(チン)氏

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鄭氏」の意味・わかりやすい解説

鄭氏
ていし
Zheng-shi; Trinh-thi

ベトナム,黎朝 (首都ハノイ) の実権を握り,16~18世紀まで南方ユエ (順化) に拠る阮氏に対抗した名族。 18世紀後半タイソン (西山) 党の乱契機に阮氏を倒したが,やがて 1786年にはタイソン軍にハノイを攻められ滅亡した。

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改訂新版 世界大百科事典 「鄭氏」の意味・わかりやすい解説

鄭氏 (ていし)

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世界大百科事典(旧版)内の鄭氏の言及

【チン氏】より

…ベトナムのレ(黎)朝後期(1529‐1788)に,レ帝を抑えて実権を握り,フエに拠るクアンナム(広南)朝グエン(阮)氏に対抗した一族。鄭Trinn氏とも書く。祖チン・キエム(鄭検)は16世紀,マク(莫)氏によってレ朝が中絶したおり,グエン・キム(阮淦)の幕下で再興に努力し,1545年キムの死とともに太師となって実権を握った。92年その子チン・トゥン(鄭松)がハノイを奪回しレ帝を迎えたが,99年以降自ら王府を開いて国政を掌握した。…

※「鄭氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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