精選版 日本国語大辞典 「配・賦」の意味・読み・例文・類語
くばり【配・賦】
〘名〙 (動詞「くばる(配)」の連用形の名詞化)
① 配ること。また、配った位置。
※御湯殿上日記‐文明九年(1477)正月四日「御あふきの御くはり」
② 注意を行きわたらせて、何かを見たり、体を動かしたり、気を使ったりすること。
※熊谷家文書‐嘉暦三年(1328)七月二三日・関東下知状「始属レ賦、以二見存虎一一無躰之由掠二申之一」
④ 近世、軍役の割当て。
※伊達家文書‐天正一六年(1588)二月一五日・伊達政宗書状「併諸口之賦等、手堅申付候条、可二心安一候」
⑤ 生花で筒の口に股木(またぎ)をはめて、花を支えること。また、その股木。
くば・る【配・賦】
〘他ラ五(四)〙 (上代語「くまる」の変化した形)
① 割り当てて渡す。分けて与える。配分する。
② 配慮、注意などを広くいきわたらせる。「気を配る」
※宇津保(970‐999頃)春日詣「さあまたにくばりし心をただひと所になりたりかし」
③ (相応の人を見つけてあちこちに)めあわせる。とつがせる。結婚させる。
※宇津保(970‐999頃)菊の宴「くちをしうつたなきのみ侍れど『さ言ひて侍らんやは』とてなん、これかれにくばり侍ること侍しに」
④ 必要に応じて適当な所におく。配置する。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報