酒中花(読み)しゅちゅうか

精選版 日本国語大辞典 「酒中花」の意味・読み・例文・類語

しゅちゅう‐か ‥クヮ【酒中花】

〘名〙 酒席に興を添えるため、山吹の茎のずいなどで花鳥などを作り、おしちぢめておき、酒などの中に浮かべるとふくれて開くようにしたもの。《季・夏》
※俳諧・桜川(1674)冬「酒中花は風をちらして冬もなし〈顕成〉」

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デジタル大辞泉 「酒中花」の意味・読み・例文・類語

しゅちゅう‐か〔‐クワ〕【酒中花】

ヤマブキの茎の髄などで、花・鳥などの小さな形を作り、杯や杯洗などに浮かべると、開くようにしたもの。 夏》
[補説]書名別項。→酒中花

しゅちゅうか【酒中花】[書名]

石田波郷の第7句集。昭和43年(1968)刊。第19回芸術選奨文部大臣賞を受賞。石田没後の昭和45年(1970)には、遺族によって編まれた第8句集「酒中花以後」が刊行されている。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「酒中花」の解説

酒中花
〔河東〕
しゅちゅうのはな

歌舞伎浄瑠璃外題
初演
享保13.1(江戸中村座)

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世界大百科事典(旧版)内の酒中花の言及

【水中花】より

…江戸時代に中国から渡来したものらしい。延宝年間(1673‐81)のころから酒席の遊びとして杯に浮かべて楽しんだので,〈酒中花〉あるいは〈杯中花〉ともよばれた。1695(元禄8)刊の《西鶴俗つれづれ》(井原西鶴)には〈桜をあるとき酒中花にしかけて〉とあり,同じくその挿絵に〈長さき酒中花つくり花からくり〉と記した看板が描かれている。…

※「酒中花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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