酔倒(読み)すいとう

精選版 日本国語大辞典 「酔倒」の意味・読み・例文・類語

すい‐とう ‥タウ【酔倒】

〘名〙 酒に酔って倒れること。酔いつぶれること。
実隆公記‐文明六年(1474)二月一一日「仍祗候、沈酔過法酔倒、候宸殿了」
日本風俗備考(1833)一五「反複痛飲して遂に酔倒し」 〔岑参‐涼州館中与諸判官夜宴詩〕

えい‐たおれ ゑひたふれ【酔倒】

〘名〙 (「えいだおれ」とも) 酒に酔って倒れること。また、その人。よいたおれ。
洒落本・風俗八色談(1756)三「娑迦須陀(さかすだ)は、大きな生酔で路次に昼寝して、蛙に面をふまれける。是酔倒(ヱイタホレ)のはじめなり」

よい‐たお・れる よひたふれる【酔倒】

〘自ラ下一〙 よひたふ・る 〘自ラ下二〙 酒に酔って倒れる。酔って横になる。えいたおれる。
※新浦島(1895)〈幸田露伴〉五「酒も既足りた、乃公(おら)はもう寝る、と機嫌よく先づ酔倒(ヨヒタフ)るれば」

えい‐たお・れる ゑひたふれる【酔倒】

〘自ラ下一〙 (「えいだおれる」とも) 酒に酔って倒れる。酔って正体がなくなる。よいつぶれる。よいたおれる。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五「座敷を儲け、酔倒(ヱヒタフ)れたる上方ものを引立て案内するに」

よい‐たおれ よひたふれ【酔倒】

〘名〙 (「よいだおれ」とも) 酒に酔って倒れること。また、その人。えいだおれ。
※雑俳・柳多留‐三(1768)「拍子木でつっついて見る酔たおれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「酔倒」の読み・字形・画数・意味

【酔倒】すいとう(たう)

酔いつぶれる。唐・岑参〔涼州館中~夜集〕詩 一生大いに笑ふこと、能く迴ぞ 斗酒相ひふ、須(すべか)らく倒すべし

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