酢でさいて飲む(読み)すでさいてのむ

精選版 日本国語大辞典 「酢でさいて飲む」の意味・読み・例文・類語

す【酢】=で[=に]さいて飲(の)

(「さく」は「割く」で、魚を割いて酢づけにして食べる意から)
① 人の欠点を言いたてることをたとえていう。
浄瑠璃・卯月の潤色(1707頃)中「めをとの衆が此ゐまを、すでさいてのむやうに、いひたいがいにいひこめて死んでもまだいひたらぬか」
② 容易・安易なことのたとえ。
※浄瑠璃・忠義墳盟約大石(1797)一「戦国の砌(みぎり)なるに、羿秋殿(げいしうどの)には骨折ず武勇智謀も入ぬ厳命蒙られたも御前体、付つ添つの執成(とりなし)と気も付ず酢(ス)でさいて呑(ノ)む請合だて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「酢でさいて飲む」の意味・読み・例文・類語

でさいて・む

他人の欠点をあれこれあげて、こき下ろすたとえ。
「―・むやうに言ひたいがいに言ひこめて」〈浄・卯月の潤色〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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