醜女(読み)しこめ

精選版 日本国語大辞典 「醜女」の意味・読み・例文・類語

しこ‐め【醜女】

〘名〙 (「しこ」は、元来、強く恐ろしいの意)
黄泉国(よみのくに)にいるという恐ろしく、みにくい女の鬼。
古事記(712)上「其の妹伊邪那美命、『吾に辱見せつ』と言ひて、即ち予母都(よもつ)志許売(シコメ)〈此の六字は音を以ゐよ〉を遣はして追はしめき」
容貌のみにくい女。醜婦。しゅうじょ。
読本・本朝水滸伝(1773)一〇「さるよりあたりをたちふるまひする女どもは、唯醜女(シコメ)のみを撰集(えりあつめ)てげり」

しゅう‐じょ シウヂョ【醜女】

〘名〙 みにくい女。顔かたちの悪い女。醜婦。しこめ。しゅにょ。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
幸若・いるか(室町末‐近世初)「かいなき姫にて候を〈略〉しうじょとおぼしめさるるともめしをかせ給はば」

ぶ‐おんな ‥をんな【醜女】

〘名〙 みにくい女。しこめ。しゅうじょ。
道程(1914)〈高村光太郎新緑毒素「河岸随一の醜女(ブヲンナ) 樽屋のおちか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「醜女」の意味・読み・例文・類語

しこ‐め【醜女】

容貌ようぼうのみにくい女。しゅうじょ。
黄泉よみの国にいたという、容貌のみにくい女の鬼。
黄泉よもつ―を遣はして追はしめき」〈・上〉
[類語]不美人ぶおんな醜女醜婦悪女ぶすおかちめんこすべた

しゅう‐じょ〔シウヂヨ〕【醜女】

顔のみにくい女。しこめ。
[類語]不美人ぶおんなしこめ醜婦悪女ぶすおかちめんこすべた

ぶ‐おんな〔‐をんな〕【醜女】

容姿のみにくい女性。
[類語]不美人しこめ醜女醜婦悪女ぶすおかちめんこすべた

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「醜女」の読み・字形・画数・意味

【醜女】しゆうじよ

しこめ。

字通「醜」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android