野反湖(読み)ノゾリコ

デジタル大辞泉 「野反湖」の意味・読み・例文・類語

のぞり‐こ【野反湖】

群馬県西北部、三国山脈中にある人造湖。古くからあった自然湖の野反池を利用し、昭和31年(1956)発電用の野反ダムが完成しその貯水池となった。面積1.8平方キロメートル、湖面標高1514メートル。湖畔にはニッコウキスゲレンゲツツジの大群落がある。上信越高原国立公園に含まれる。

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日本歴史地名大系 「野反湖」の解説

野反湖
のぞりこ

[現在地名]六合村入山

入山いりやまの北部中央にある。東を八間はちけん(一九三四・五メートル)、南を弁天べんてん(一六五二・六メートル)、西を高沢たかざわ(一九〇六メートル)に囲まれる。総貯水量二千八四〇万トン、周囲一二キロ、湖面標高一五一四メートル。湖水は魚野うおの川となって流出、中津なかつ川と名を替えたのち信濃川に注ぐ。県内を水源とする河川で日本海側に流出するのは尾瀬おぜ沼付近と当地だけである。上信越高原国立公園の特別地域に指定

嘉永元年(一八四八)信州松代藩士佐久間象山が山改めで当地を訪れた折の「沓野日記」六月一七日の記事に「布池とものとりの池ともいふ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「野反湖」の意味・わかりやすい解説

野反湖
のぞりこ

群馬県の北西端、吾妻(あがつま)郡中之条町(なかのじょうまち)の長野県境に位置する湖。湖面の標高1514メートル、水深25メートル、周囲12キロメートル。もと野反池といった二つの小池と周辺の湿原地に、1956年(昭和31)東京電力が発電用にダムをつくりできた人造湖。三国山脈(みくにさんみゃく)中の幽邃境(ゆうすいきょう)で、湖水は信濃(しなの)川系に属し、群馬県ではここと尾瀬だけが利根(とね)川水系ではなく日本海に入る。湖水は中津川(なかつがわ)系発電所が利用する。湖岸は高山植物やコケが美しく、キャンプ場、ニジマスイワナの釣り場もある。東側を国道405号が通り、JR吾妻線長野原草津口駅からJRバス約1時間。途中に花敷温泉(はなしきおんせん)がある。

[村木定雄]


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改訂新版 世界大百科事典 「野反湖」の意味・わかりやすい解説

野反湖 (のぞりこ)

群馬県北西部,吾妻(あがつま)郡中之条町の旧六合(くに)村北部の長野県境近くにある人造湖。面積1.8km2,湖面標高1514m,周囲12km,最大水深25m。信濃川支流の中津上流部に1955年東京電力の野反ダム(ロックフィル式。堤高44m,有効貯水量2840万m3)が建設されてできた。それ以前は野反池と呼ばれる小池や湿原があった地域で,弁天山(1653m),八間山(1934m),高沢山(1906m)などのすそ野がゆるやかに広がる。湖岸の草原にはレンゲツツジ,ニッコウキスゲなどの群落がみられる。湖を一周するハイキングコースがあり,湖ではマス釣りもできる。6~9月には北西部の湖畔にロッジバンガローなどの設備の整ったキャンプ場が開設される。吾妻線長野原駅(現,長野原草津口駅)からバスの便がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「野反湖」の意味・わかりやすい解説

野反湖
のぞりこ

群馬県北西部,中之条町北部,長野県境近くにある湖。信濃川の支流中津川の上流をせき止めた野反ダム (1956竣工) により,野反池が拡大されてできた人造湖。面積 1.8km2,水深 25m,有効貯水量 2914万m3で,新潟県の中津川発電所が渇水期に利用する。湖面標高 1514m。湖周辺は高山植物が豊富で,ハイキングコースが開かれ,バンガローやロッジなどキャンプ施設が整備されている。上信越高原国立公園に属し,周辺に尻焼温泉花敷温泉がある。

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百科事典マイペディア 「野反湖」の意味・わかりやすい解説

野反湖【のぞりこ】

群馬県北西部,吾妻(あがつま)郡六合(くに)村(現・中之条町)にある湖。信濃川水系中津川の最上流部に1955年完成した発電用の野反ダムの人造湖で,標高1514m,有効貯水量2675万m3。周辺はレンゲツツジやニッコウキスゲの群落が美しい。上信越高原国立公園に含まれ,長野原町からバス。

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デジタル大辞泉プラス 「野反湖」の解説

野反湖

群馬県吾妻郡中之条町の信濃川水系中津川にある野反(のぞり)ダムのダム湖。上信越高原国立公園内にある。2005年、財団法人水源地環境センターによりダム湖百選に選定された。

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事典・日本の観光資源 「野反湖」の解説

野反湖

(群馬県吾妻郡六合村)
遊歩百選」指定の観光名所。

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