野毛山節(読み)のげやまぶし

改訂新版 世界大百科事典 「野毛山節」の意味・わかりやすい解説

野毛山節 (のげやまぶし)

幕末のころに現在の横浜市を中心にはやった俗謡。《農兵(のうへい)節》とか《ノーエ節》ともいわれる。もともと横浜の野毛山で幕末ごろ軍事調練を行った外国軍人の訓練様子を当時はやりだした《ノーエ節》でうたったもので,その後静岡三島に野砲兵旅団が置かれ,三島の花柳界でも替歌でうたって定着した。伊豆韮山(にらやま)の代官江川太郎左衛門が農兵を訓練したときの行進曲から始まったので《農兵節》といったというのは,三島定着後のノーエと農兵を結びつけた俗説である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「野毛山節」の解説

野毛山節

神奈川県横浜市の民謡。外国人兵隊の訓練の様子などを歌ったもの。野毛山は同市にある丘陵で、外国人居留地があった。静岡の民謡『農兵節』の基になったとされる。『ノーエ節』とも。

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