金井之恭(読み)かない・ゆきやす

朝日日本歴史人物事典 「金井之恭」の解説

金井之恭

没年:明治40.5.13(1907)
生年天保4.9.18(1833.10.30)
幕末志士。字は子誠,通称文八郎,五郎(梧楼),号は金洞,錦鶏上野国佐位郡島村(群馬県境町島村)の画家・勤王家金井烏洲の3男。父の影響を受け尊攘派志士となる。慶応3(1867)年上野の名家,新田満次郎を擁立して下野国出流山の討幕挙兵に呼応しようとしたが,発覚して捕らえられた。明治1(1868)年官軍の手によって上野国岩鼻代官所の獄から救出され,満次郎の勤王軍に属して東北戦争に従軍。のち西南戦争の総督参謀,内閣大書記官,元老院議官,貴族院議員などを歴任した。

(高木俊輔)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「金井之恭」の解説

金井之恭 かない-ゆきやす

1833-1907 幕末-明治時代の尊攘(そんじょう)運動家,官僚
天保(てんぽう)4年9月18日生まれ。金井烏洲(うしゅう)の子。慶応3年(1867)討幕をくわだて投獄されたが,新政府軍にすくわれ,東北戦争にくわわる。維新後,内閣大書記官,元老院議官,貴族院議員。日本書道会会長。明治40年5月13日死去。75歳。上野(こうずけ)(群馬県)出身。字(あざな)は子誠。通称は五郎。号は錦鶏。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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