金倉川(読み)かなくらがわ

日本歴史地名大系 「金倉川」の解説

金倉川
かなくらがわ

丸亀平野西部を流れる二級河川で、指定延長二〇・五キロ、流域面積四三・五平方キロ。川名は、那珂なか郡金倉郷(和名抄)を流れて下金倉しもかなくら(現在の中津町)の地で瀬戸内海に流入することに由来し、金倉の地名は、御村別の一族である木徳きとく(現善通寺市)の和気善茂が当地方を開拓して金銀を得たのに由来し、豊饒の土地を意味するという。

金倉川の源流といえる西谷にしのたに川が、阿讃山地大川だいせん山北西の三頭みつがしら(七五三メートル)付近、仲多度なかたど満濃まんのう江畑えばたから流れ出て北流、東谷ひがしたに川を合せて峡谷を西流し、満濃池に注ぐ。金倉川は同池から流出して同町真野まの照井てるい川を合流する。照井川は、洪積世末期に塩入しおいり川が仲南ちゆうなん町の春日かすが小池こいけ福良見ふくらみ―照井を流れていた頃の流路にあたり、同町天神てんじん山の西側では深いV字形の渓谷をつくる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金倉川」の意味・わかりやすい解説

金倉川
かなくらがわ

香川県西部,丸亀平野の西部を流れる川。全長 21km。土器川の河道に人工の河道を加えて,満濃池水源とする川としたもの。河口に小三角州がみられ,下流部の丸亀市金倉で,伏流水丸亀市の上水道用として取水。善通寺市付近の中流沿岸では,扇状地末端の湧泉を掘り広げ灌漑用水としている。善通寺市,琴平町などもこの川の伏流水を上水道の水源とする。満濃池南方のまんのう町春日付近に,かつての上流域を財田川に争奪された跡が残る。

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