金剛型戦艦(読み)こんごうがたせんかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金剛型戦艦」の意味・わかりやすい解説

金剛型戦艦
こんごうがたせんかん

旧日本海軍の戦艦同型艦4隻。最初巡洋戦艦として竣工。基準排水量2万 6330t,速力 27.5kn,主砲 36cm砲8。 1934~36年改装の結果,4隻ともほぼ公試排水量3万 6500t,速力 30kn,艦の長さを 7.5m延長し,高速戦艦となった。副砲 15cm砲 14,12.7cm高角砲8,25mm機銃 20 (その後 94) ,カタパルト1,水偵 (観測機) 3機搭載。太平洋戦争中,高速戦艦として,真珠湾からレイテ沖までその性能を存分に発揮した。『金剛』は,13年8月イギリスで竣工,44年 11月 21日,台湾北東の海上でアメリカ潜水艦『シーライオン』の雷撃により沈没。『比叡』は,14年8月横須賀海軍工廠で竣工,42年 11月 13日,ガダルカナル島沖で沈没。なお海上自衛隊の『ひえい』は,排水量 4700t,速力 32kn,対潜ヘリコプタ3機搭載の護衛艦である。『霧島』は,15年4月長崎三菱造船所で竣工,42年 11月 15日,サボ島南西沖で,アメリカ艦隊と砲戦ののち沈没。『榛名』は,15年4月神戸川崎造船所で竣工,45年7月 24日,アメリカ艦上機の攻撃によって,呉港内で沈没。海上自衛隊の『はるな』は,『ひえい』と同型の護衛艦。

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