金北山(読み)きんぽくさん

精選版 日本国語大辞典 「金北山」の意味・読み・例文・類語

きんぽく‐さん【金北山】

新潟県佐渡島最高峰標高一一七二メートル。古くから島民の信仰の山。山腹は牛、馬の放牧に利用。

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デジタル大辞泉 「金北山」の意味・読み・例文・類語

きんぽく‐さん【金北山】

新潟県、佐渡島の西部にある最高峰。標高1172メートル。

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日本歴史地名大系 「金北山」の解説

金北山
きんぽくさん

大佐渡山地の主峰で、佐渡島の最高峰。標高一一七一・九メートル。西方妙見みようけん(一〇四二・二メートル)、東方はタダラ峰(約九〇〇メートル)金剛こんごう(九六二・二メートル)檀特だんとく(九〇七メートル)と続く。登山道は両津市加茂歌代かもうたしろ金井かない町の吉井本郷よしいほんごう新保しんぼ中興なかおく佐和田さわた町の真光寺しんこうじ五十里いかり沢根さわね相川あいかわ町の相川小川おがわ達者たつしや戸中とちゆう片辺かたべ石花いしげ北川内きたかわち入川にゆうがわなどにあり、いずれも三里ほどの距離にある。山は三つの峰からなり、西に薬師、東に役行者、中央に金北山神社奥宮が祀られる。山名は江戸時代までは一般に北山ほくさんとよばれていた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金北山」の意味・わかりやすい解説

金北山
きんぽくさん

新潟県西部,佐渡島西部,大佐渡山地にある佐渡島最高点の山。標高 1172m。新第三紀凝灰岩頁岩火山岩主体で,上部は安山岩眺望雄大で,全島をはじめ新潟平野が望まれる。山上には佐渡国の総鎮守の金北山神社があり,かつて「初御山」の習慣があった。佐渡鉱山開発後は江戸幕府尊崇もあつく,社殿の改築も奉行所によって行なわれた。山腹の平坦地ではウシ,ウマの放牧が行なわれ,山上にはシャクナゲが群生する。佐渡弥彦米山国定公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「金北山」の意味・わかりやすい解説

金北山 (きんぽくさん)

新潟県佐渡島中北部,大佐渡山地の主峰で佐渡の最高峰。標高1172m。山体は新第三紀火砕岩類,紫蘇輝石安山岩からなる。山頂付近にシャクナゲの群落がある。頂上に金北山神社(祭神は大毘古命(おおひこのみこと),軻遇突智命(かぐつちのみこと))が鎮座し,島の男子は7歳になると,初山と称して父兄に伴われて登山し,シャクナゲの枝を持ち帰るならわしがあった。第2次大戦後,アメリカ軍のレーダー基地が山頂に設けられ,現在は航空自衛隊が管理している。佐渡第一の名山として佐渡弥彦米山国定公園に含まれ,大佐渡スカイラインから分岐する防衛庁管理の登山道が頂上に通じている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金北山」の意味・わかりやすい解説

金北山
きんぽくさん

新潟県佐渡島(さどがしま)(佐渡市)の大佐渡山地の主峰。標高1172メートル。山体は第三紀中新世の石英安山岩類からなり、壮年期的侵食を受けて雄大にそびえている。古くから島民の信仰の霊山で、頂上には金北山神社、自衛隊のレーダー基地がある。登山口は南麓(なんろく)の北新保(きたしんぼ)からで、白雲(はくうん)台―妙見(みょうけん)山―金北山の登山コースがある。

[山崎久雄]

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百科事典マイペディア 「金北山」の意味・わかりやすい解説

金北山【きんぽくさん】

新潟県佐渡島の最高峰。標高1172m。大佐渡山地の主峰で,第三紀の凝灰岩,ケツ岩,噴出岩からなり,上部には安山岩がある。《義経記》にみえる白山の獄にあたるとされ,中世より修験(しゅげん)の活動があったという。頂部にシャクナゲ群落があり,山腹は放牧に利用。登山路が佐渡市金井,両津から通じる。
→関連項目金井[町]

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