金石萃編(読み)きんせきすいへん(英語表記)Jīn shí cuì biān

改訂新版 世界大百科事典 「金石萃編」の意味・わかりやすい解説

金石萃編 (きんせきすいへん)
Jīn shí cuì biān

中国,清代の王昶おうちよう)の著。160巻。古代から遼・金時代までの青銅器銘文石刻文を集録し,あわせて先人の研究と自分の考えを付記する。内容の豊富さと研究の総合的なのが特徴。刊行は1805年(嘉慶10)。1918年刊行の《金石萃編未定稿》3巻には元代の石刻80余種を収録。その不備を補ったものに王言の《補略》,方履籛の《補正》など,あとを続けたものに陸耀遹(りくよういつ)の《金石続編》21巻がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の金石萃編の言及

【金石学】より

…また数多い地方志類にも,金石の目(もく)が立てられ石刻を収載することが通例化した。さらにあらゆる石刻を時代順に網羅,編纂する事業もすすみ,王昶(おうちよう)の《金石萃編(すいへん)》160巻(1805)とそれを補った陸増祥の《八瓊室(はちけいしつ)金石補正》120巻ができあがった。このほか全国の石刻の目録として孫星衍(そんせいえん)の《寰宇(かんう)訪碑録》が有名であるほか,葉昌熾の《語石》10巻も旧中国の石刻学の精髄をうかがうことができる。…

※「金石萃編」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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