銀行資本(読み)ぎんこうしほん(英語表記)banking capital

改訂新版 世界大百科事典 「銀行資本」の意味・わかりやすい解説

銀行資本 (ぎんこうしほん)
banking capital

銀行が取り扱う資金を総括的に表す伝統的な言葉であり,源泉の面では,自己資本のほか,銀行券(発券銀行の場合),預金などに,運用の面では,貸出し,証券投資,他銀行への預金,現金などに分かれる。一時点の金額では銀行の総資産(または総負債+資本金)と同じことになる。経済理論上の概念としては,産業資本商業資本という用語法に対応して,銀行業に投下された資本(銀行の自己資本)に限定した意味で用いる場合も多い。この場合は,再生産に携わる諸資本の信用授受の基礎をなす資金と信用授受にともなう費用との一部が資本として自立したものといえる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android