銃後(読み)じゅうご

精選版 日本国語大辞典 「銃後」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐ご【銃後】

〘名〙
小銃の台じり。
② 銃を執る人。また、戦争勝敗武器良否よりもむしろ武器をとる兵士およびその精神にかかわっているということ。大正二年(一九一三)三月、桜井忠温著書「銃後」による語。
※銃後(1913)〈桜井忠温〉序〈大隈重信〉「かの旅順の堅塁を砕いたものは、実に銃後の人たる乃木将軍以下将卒の力であった」
戦場後方。また戦時、直接の戦闘に加わらないで、前線背後にあってこれを支援すること。また、その一般国民および国内をいう。
※第七十三回帝国議会開院式の勅語‐昭和一二年(1937)一二月二六日「朕が銃後の臣民亦克(よ)く協力一致して時艱に当れり」

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デジタル大辞泉 「銃後」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐ご【銃後】

戦場の後方。直接戦闘に携わっていないが、間接的に何かの形で戦争に参加している一般国民。「銃後の守り」
銃を執る人。武器を扱う将兵、また、その精神をいう。
「露軍もまたステッセル将軍以下―の勇士が」〈桜井忠温銃後
[補説]書名別項。→銃後

じゅうご【銃後】[書名]

桜井忠温長編小説。大正2年(1913)刊。明治39年(1906)刊の「肉弾」の後編にあたる作品

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