銘柄品種(読み)めいがらひんしゅ

改訂新版 世界大百科事典 「銘柄品種」の意味・わかりやすい解説

銘柄品種 (めいがらひんしゅ)

特別な産地の特別な米の品種(うるち米,醸造米)のうちで優れた品質をもつものをいう。銘柄米ともいう。農産物検査法の定めるところによって決まっているもので,市場価値が高い。かつては麦類も指定されていたが,現在は米だけである。特定の地域で栽培,産出された特定の品種は,よい品質をもっているということを銘柄として認めようとするもので,現在は産地品種銘柄というものが指定されている。例えば宮城県産ササニシキというような指定のしかたである。また,銘柄の種類には指定銘柄,特定銘柄,仕分け米とがあって,指定銘柄というのが市場価格がもっとも高い。特定銘柄は申請によって1年ごとに指定されるものである。指定銘柄米と特定銘柄米は,農家から政府が買い上げる買入れ価格も非銘柄米より高い。仕分け米は市場に出回りだした新品種のうちで将来有望と思われるものが指定されるが,政府の買入れ価格や売渡し価格は非銘柄米と同じである。なお銘柄品種ということばは,米以外の農産物や農産物以外の商品にも用いられることがある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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