銭太鼓(読み)ゼニダイコ

デジタル大辞泉 「銭太鼓」の意味・読み・例文・類語

ぜに‐だいこ【銭太鼓】

子供玩具一つで、小さく丸い太鼓豆太鼓
民俗芸能楽器の一。竹筒の中に銭を通した針金を仕込んだもの、円形の枠に銭を通した針金を十文字に渡したもの、太鼓の周縁に銭をつけたものなどがある。

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精選版 日本国語大辞典 「銭太鼓」の意味・読み・例文・類語

ぜに‐だいこ【銭太鼓】

〘名〙
小児の玩具。小さい太鼓。形が小さいところからいう。豆太鼓。
② 民俗芸能の楽器。形状はさまざまで、曲げ物の輪の中に十字に針金を通して、これに穴あき銭を通したものが多い。振ったり打ったりして鳴らす。
浮世草子好色二代男(1684)一「此所洛中のお乳の人の集りあそび所なり。銭太鞁(ゼニダイコ)唐人笛のひびき、竹馬の鈴の音」

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改訂新版 世界大百科事典 「銭太鼓」の意味・わかりやすい解説

銭太鼓 (ぜにだいこ)

日本の民俗楽器。(1)硬貨または硬貨状のものを小太鼓の縁につけたり,縁に十文字に針金を渡してそれに通すかして,踊り手が振りながら踊るもの。タンブリンによく似ている。革の張ってないものもある。佐賀県青森県えんぶり),宮城県埼玉県などの民俗芸能に用いられる。〈銭輪(ぜにわ)〉とも呼ばれる。(2)竹筒のなかに硬貨または硬貨状のものを入れたもの。踊り手が振りながら踊る。中国・四国地方の民俗芸能に用いられる。
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世界大百科事典(旧版)内の銭太鼓の言及

【楽器】より

…奏法は,手または桴(ばち)でたたくものがほとんどであるが,なかには振鼓のように回転させて音を出すものもある。なお,太鼓という名称をもっていても,スリット・ドラムのように木製打楽器に属するものや,銭太鼓のように〈がらがら〉に近いものなどもあるので,膜打楽器と太鼓とは必ずしも一致しない。 木製打楽器には拍子木やカスタネットのように打ち合わせる(拍奏)タイプと,木魚や魚板のように桴でたたく(桴奏)タイプとがある。…

※「銭太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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