鋳物用コークス(読み)いものようコークス(英語表記)casting-coke; foundry coke

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鋳物用コークス」の意味・わかりやすい解説

鋳物用コークス
いものようコークス
casting-coke; foundry coke

銑鉄などの地金溶解し,各種の鋳物を生産するのに使うコークス。製鉄用コークスが溶解と同時に鉱石を還元する機能をもつのに対して,鋳物用コークスはもっぱら溶解の熱源として用いられる。鋳物用コークスは発熱量が大きく,砕けにくく,灰分や硫黄分の少いことが要求される。このためコークスを製造するうえで,焼成時間を長くするほか石油コークス,無煙炭,ピッチなどを配合する。 1990年のコークスの生産量は 4733万 8000t,内訳は溶鉱炉用 4342万 8000t,鋳物用 109万 8000t,一般用 281万 2000t。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android