鍋島直大(読み)なべしまなおひろ

改訂新版 世界大百科事典 「鍋島直大」の意味・わかりやすい解説

鍋島直大 (なべしまなおひろ)
生没年:1846-1921(弘化3-大正10)

佐賀藩最後の藩主。直正の子。1861年(文久1)襲封,71年(明治4)廃藩置県後,佐賀の乱直後を除いてアメリカイギリスに滞在し,78年に帰国。80年にイタリア全権公使として赴任し,82年帰国した。その後,元老院議官(1886年まで)兼式部頭(1895年まで)に就任。国会開設以後は貴族院議員となり,のち宮中顧問官にも任ぜられた。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鍋島直大」の解説

鍋島直大 なべしま-なおひろ

1846-1921 幕末-大正時代大名,華族
弘化(こうか)3年8月27日生まれ。鍋島閑叟(かんそう)の次男。文久元年肥前佐賀藩主鍋島家11代となる。維新後,新政府の議定(ぎじょう)などの要職につく。イギリスに留学後,特命全権公使としてイタリアに駐在。貴族院議員。侯爵。大正10年6月19日死去。76歳。初名は直縄(なおただ),のち茂実(しげざね)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鍋島直大の言及

【都の春】より

…山田流奥手事物。作詞は鍋島直大(なおひろ)で,都の春景色にことよせて,明治という新時代を賛美し,同校の前途を祝している。山田流の歌物とは違って,むしろ地歌の手事物形式を使用し,器楽的技法を重視した手法に特色をもたせている。…

※「鍋島直大」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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