鍮石(読み)ちゅうじゃく

精選版 日本国語大辞典 「鍮石」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐じゃく チウ‥【鍮石】

〘名〙 (「ちゅうしゃく」とも) 真鍮(しんちゅう)異称。〔十巻本和名抄(934頃)〕
太平記(14C後)三九「此下に一丈余りの鍮石(チウジャク)花瓶を鋳懸て、一双の華に作り成し」 〔本草綱目‐石之三〕

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デジタル大辞泉 「鍮石」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐じゃく【×鍮石】

真鍮しんちゅうのこと。

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普及版 字通 「鍮石」の読み・字形・画数・意味

【鍮石】とうせき

しんちゅう。〔演繁露、七、黄銀〕今世の鍮石を言ふ太原するを最(さい)と爲す。~蓋(けだ)し自然の鍮にして、盧甘石の(しやれん)を經(へ)ざるなり。故に~赤銅と云はずして銀と云ふ。

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世界大百科事典(旧版)内の鍮石の言及

【銅合金】より

…(4)シンチュウ(真鍮) 黄銅ともいわれ,磨くと黄金のような色がでるので,近世に入って好まれるようになった。《法隆寺縁起幷流記資財帳》(747)の香炉の記述に〈仏分三具・二具鍮石 一具白銅〉とあり,鍮石(ちゆうせき)はシンチュウの古名と考えられ,自然鉱から得たものであろう。鋳造,鍛造いずれにも適しており,法隆寺献納宝物中の鍛造による鵲尾(じやくび)柄香炉は鍮石によったものである。…

※「鍮石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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