長谷川勘兵衛(11世)(読み)はせがわかんべえ

世界大百科事典(旧版)内の長谷川勘兵衛(11世)の言及

【劇場】より

…文化・文政期(19世紀前半)の文化の爛熟期は,前代の劇場の様式をそのままうけついだが,4世鶴屋南北の怪談物や仕掛物が一般にうけいれられる風潮もあった。11世長谷川勘兵衛ら大道具師の活躍が,劇場建築や舞台装置を写実的なものにしていく上に果たした功績も見のがせない。1841年(天保12)の堺町,葺屋町一帯の火災で,中村座・市村座や操座が焼失した機会に,おりから天保の改革を断行しつつあった幕府は,劇場を焼跡に再築することを認めず〈芝居取払〉を決めて,浅草猿若町へ市村座・中村座・河原崎座の歌舞伎劇場と,操り人形の薩摩座・結城座の移転を命じた。…

【回り舞台】より

…この機構は,江戸の道具方老住屋重二郎によって1793年(寛政5)4月江戸中村座に移され,以後江戸三座でも行われるようになった。3世尾上菊五郎が《五十三駅》を上演したときに大道具の11世長谷川勘兵衛が,盆の中にもう一つ別の盆を切ることを考案し,内盆,外盆を反対の方向に回転させることもできる工夫をしたとされる(《戯曲年表》)。これを〈二重回し〉とも〈蛇の目回し〉ともいう。…

※「長谷川勘兵衛(11世)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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